[2024.03.24] ピラトは私たちの自画像です。

■ メッセージ : ピラトは私たちの自画像です。
■ 聖書 : マルコの福音書 4:12-13
■ 説教 : 担任牧師　張元圭（チャン　ウォンギュ）

私たちの人生は昨日の選択が今日の結果にいたり、明日の幸せと不幸は今日何を選択するかによります。
私たちの人生が不幸であり失敗することは
才能がないからでも、賢くなれないからでも、持っているものがないからでもありません。
ただ間違えた選択による結果なのです。
本日の本文では運命の帰路に立ち、間違えた選択によって滅亡に至った一人の不幸な人の話が記録されています。
ピラトです。
彼はイエスに罪はないことをよく知っていてもキリストを弁護することができず、
キリスト側に立つことができませんでした。
逆にキリストを十字架で死なせることを決定しました。
ピラトのこの選択は「ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け」使徒信条の告白で話題になる
悲劇的な人となってしまったのです。

ピラトの選択で聖書は私たちに重要な警告メッセージを投げています。
そのような選択がどのような人生の結果を味わうのか、逆説的な教訓をしています。
聖書はなぜピラトの選択を記録し私たちの反面教師となったのでしょうか？
私たちもまた十字架の道とこの世の道という選択の帰路に立っているからです。
それならば、ピラトの選択の基準はなんでしょうか？

一つ目にピラトは選択の基準が群衆でした。
ピラトの選択の基準は「群衆を満足させようと思い(マルコの福音書 15:15)」つまり
多くの群衆の反応に敏感な人でした。政治家たちは民たちの票を無視することができません。
しかし、政治家である前にピラトは一つの人生を歩んでいく人でした。
人生の道は命の道であり死に至る道でした。命の道は必ず真理を基盤としています。
ピラトの選択の基準は真実に根拠を置いた選択ではなく群衆たちの満足を与えるためでした。

二つ目にピラトの選択の基準はこの世での成功でした。
ピラトの選択が群衆たちであったのならそこにはそれなりの理由がありました。
それは出世のためでした。ピラトは成功が選択の基準でした。
マタイの福音書27章24節を見るとバラバの代わりにイエスを十字架にかけろと判決を下した理由を
暴動になりそうなことを見てピラトは恐れてイエスを群衆らの要求を聞き受けたと書いてあります。
暴動が怒れば総督の座を維持することが難しくなるという計算がピラトの選択に決定的な影響を与えたのです。

三つ目としてピラトは良心の声を拒否する選択をしました。
「ピラトは、祭司長たちがねたみからイエスを引き渡したことを、知っていたのである。」(マルコの福音書 15:10)
それでピラトは「あの人がどんな悪いことをしたのか。」(マルコの福音書 15:14)と叫びました。
イエスの無罪をピラトもよく知っていたにも関わらず、イエスを十字架にかけることを判決しました。
これは自身の良心を欺く選択でした。
良心とはなんでしょうか？有名な作家ドストエフスキーは良心について
「人間の内面の存在の中で神が与えてくださった声だ」と言いました。
私たちの内面の中にもう一つの神様の声が良心です。それで聖書は私たちにこのような警告をしています。
「ある人たちは健全な良心を捨てて、信仰の破船にあいました。」(テモテへの手紙 第一 1:19)

私たちの人生を歩んでいく時に私たちの両親に従って生きるということは
神様の声を尊重して生きる生活としてとても重要です。
ピラトは今日十字架に立っている全てのクリスチャンの自画像です。
この世で適当に妥協して生きていた中の人がピラトであるならば、そのピラトの姿がまさに自分の姿でした。
受難節を迎えて十字架を黙想しながら今まで走ってきた人生の姿を顧みて、
または今自分の人生はどこにむけているのか、
そして自分の人生は何を基盤として選択する生活を生きるのかを
もう一度見てみることが受難節を通して十字架を黙想する理由です。
十字架をちゃんとつかみ十字架の精神で武装していないのならば、
このような巨大に吹かれるこの世の精神で流されてしまいます。
十字架だけがこの世の中の激しい波の前で私たちを守ってくださる力です。

愛する聖徒のみなさん！今特別早天礼拝が行われています。
より切に十字架に頼りながらお祈りする時間を持ちましょう。
それで十字架で再武装して私たちの人生の旅路で数多くの選択の帰路で
私たちの全ての選択の絶対基準が十字架になれる霊的な力を鍛える時間になるように願います。
そして私たちの人生の旅路が正しい選択を通して天の福を味わい、
この世に打ち勝つ者になり天国まで十分に入ることができるように祝福しお祈りします。


■ 考えて見ましょう
* ピラトの選択を通して気づいた点はなんですか？今まで自分の選択の基準は何でしたか？
* 十字架が人生の全ての選択の基準になるためには霊的な力が必要です。
その力を鍛えるために今自分が力を入れなければらないことは何ですか？


--みことばと人生が交わるロゴスライフ教会--